プログラム

■ 第24回散乱研究会(2012年11月)

※研究会開催当時の所属を記載
  散乱基礎講座「動的光散乱法 -その基礎と応用-」
講師:岩井 俊昭 先生 (東京農工大学 大学院生物システム応用科学府)
基礎講座の前半では、基礎理論の定式化、さまざまな様態の散乱体に対する定式化、ならびに粒質解析法について概説します。測定したい対象は多種多様であり、測定法に対するニーズは益々高まっています。後半では、このようなニーズに対して新しく提案されている手法について概説します。
  高濃度分散粒子系のサイズ評価: 高感度低コヒーレンス動的光散乱法の開発
講師:中村 崇市郎 先生 (富士フイルム(株) R&D統括本部 解析技術センター)
インクや化粧品などナノ粒子の開発において、希釈せず高濃度な状態で分散状態を定量する必要がある。高感度化した低コヒーレンス動的光散乱法の開発と、液中ナノ粒子の分散状態の定量について報告する。
  会合性ポリペプチドのヘリックス-コイル転移による会合構造制御
講師:猪股 克弘 先生 (名古屋工業大学 大学院工学研究科)
ポリペプチド鎖のヘリックス-コイル転移は、1本の分子鎖の剛直性が変化する挙動と捉えることができる。この転移により、形成されるポリペプチド会合体の構造がどのような影響を受けるかについて検討した結果について報告する。
  小角光散乱、透過光強度、その他試料周辺機器の材料科学への応用
講師:西田 幸次 先生 (京都大学 化学研究所)
演者は、高分子材料科学の研究室に所属し、自らの研究での必要性や研究室内からの要望に応えて光学装置や試料周辺機器の改良や開発をおこなってきた。高分子の結晶化に関する高次構造制御の事例を交えて紹介したい。
  静電噴霧法による液中ナノ粒子のエアロゾル化と計測への応用
講師:Wuled Lenggoro 先生 (東京農工大学大学院 工学研究院)
合成ナノ粒子に対して、粒子径分布の計測等の高度化が求められる。静電噴霧法による液中ナノ粒子のエアロゾル化及び微分型静電分級器による計測法について紹介し、水溶性ポリマーの分子量分布の計測への応用も述べる。
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